ボウリングは、ボールを投げてピンを倒し、そのスコアを競うというゲームですが、一体どのようにして始まったのでしょうか?ボウリングの歴史と、日本にどのようにして伝わってきたのかについてご紹介していきましょう。


1.ボウリングの歴史は古代エジプトから

ボウリングの歴史は、紀元前3000年前のエジプトまで遡ります。古代エジプトの古墳の中からその頃に使われたボールとピンが発見されていて、今とはかなりルールが違っていたとは考えられますが、現代のボウリングと同じような遊びがあったようです。

その後ボウリングは、エジプトから、北イタリアを経由してヨーロッパに伝わってきたと考えられています。中世ヨーロッパでは、今のようなゲームではなく宗教的な儀式として行われていたようです。ピンを倒すことで悪魔や災いから逃れる事ができると信じられていたようです。

しかし、ボウリングの起源については、様々な説があり、ポリネシアで行われていた岩でできたピンを石で倒すゲームが起源ではないかという説もあります。


2.現代ボウリングの歴史

現代のようなボウリングの原型は、キリスト教の宗教改革で有名なマルチン・ルターが作ったものと言われており、それまで各地でバラバラだったルールを統一したと考えられています。

その当時のボウリングは、9本のピンを使って行われていて、今でもナインピンボウリングとして残っています。

ナインピンボウリングは、賭けの道具として、酒場に設置されていたことも多かったのですが、アメリカのコネチカット州では、禁酒法の時代に賭博の対象となるということで禁止されてしまいました。

そこで、もう一本ピンを追加して、まったく違うゲームとして始めたことが今の10本のピンを使ったボウリングの原型になっています。


3.日本のボウリングの歴史

日本のボウリングの歴史が始まったのは、江戸時代と言われています。記録に残っているものとしては、1861年(文久元年)に長崎の出島に外国人向けとして、開設されたボウリング場が初めてとされています。

もしかしたら、幕末の人たちなど歴史上の重要人物も長崎でボウリングを楽しんでいたのではないか?という話もありますが、記録として残っているものはありません。

その後もボウリングは広まっていきましたが、庶民には馴染みのないものでした。

戦後、各地の米軍基地の周辺にボウリング場が開設されると、日本でも身近なレジャーとして大変なブームとなりました。

1970年代には、あらゆるところにボウリング場は開設されましたが、オイルショックをきっかけとしてその人気は衰退してしまいました。

現在では、手軽なレジャー、スポーツとしてボウリングはあらゆる年代の人々が楽しむものとなっています。